こんにちは、SkyWalkerです。
ゆうきとも氏がtwitterで下記のようにつぶやいていました。
自分がふわっと考えていたことを的確に言語化してくださっていたので、自分の備忘録も兼ねてまとめてみます。
※以下はあくまでしがないアマチュアマジシャンの一意見+目標(達成出来ているわけではない…)です。完全に私の好みの問題であり、誰かを批判する意図は全くありませんのでご了承ください。
Visual Coolの台頭
ポン太・ザ・スミス氏がSpeakers Part1(5:40あたり)で語っていたのですが、動画が発達してきてからVisual Coolという文化が生まれました。ペン回しや、カードでいえばDan and Daveぐらいから、視覚的にビジュアルなマジックが流行してきました。カーディストリー(カードのフラリッシュを主に扱うジャンル)もこの頃から盛んになっていた印象ですね。
マジックが上手いとは?
そもそもマジックが上手いとはどういう意味なのでしょう?上記のtwitterを見てみると、おそらく「動画であげていた技法やフラリッシュが上手」という意味に思えます。
フラリッシュやカーディストリーは別ですが、技法は本来観客に見せない裏の仕事のはずです。
技法は秘密の動作
マジェイアの魔法都市案内に「技法は秘密の動作」という記事があります。大変面白い記事なので、ぜひ読んでいただきたいのですが、
「観客が見たいのは技法ではなく、現象である」
ということです。技法がどれだけ上手くても、現象を分かりやすく表現出来るかどうかは別問題です。
トータルで考える
また、マジックの中で技法やフラリッシュはあくまで現象を作り出す上での一部分であるはずです。
マジックを成立させるためには演出、セリフ、観客とのやりとり、視線、小道具などなど、技法以外で考えなければいけないことはいくらでもあります。演者のキャラクター・雰囲気など、一朝一夕では身につかないものもあります。
動画でのテクニックがいくら上手くても、観客との間で成立するマジックが上手いかどうか、判断することは出来ません。
また、あまりに上手いテクニックは、観客が嫌がる原因になり得ます。これに関しては「人格の放射」で少し触れているので、興味があればお読みください。
他人との比較
他人と比較しない人は強い。他人と比較しても明るくいられる人は、もっと強い。
武田双雲『ひらく言葉』より
他人と比較することで自信を失うのであれば、過去の自分自身と比較すべきです。以前よりも上手くなっていると自覚できれば、ことさら他人と比較することは無くなります。
自分を客観視することが重要ですが、そのためにメモや動画をとるのは良い方法です。可能であれば、その道の第一人者に見てもらうことが一番良いのでしょう。
他人と比較することは、自分自身が今どこにいるのかを示しているだけです。
自分の立ち位置を確認し、次にどの方向に進むかは自分自身に委ねられています。
何も怪しいことはしていないのに
個人的に目指したい方向性としては、
「何も怪しいことはしていないのに、不思議な現象が起きる」
ことです。あくまで理想ですが、この方向性だけは見失わないようにしたい。
「何かはわからないけど、何かやった」と観客に感じさせることも避けたいので、自分にとって難易度が高い技法はハードルが高くなるのです。
現時点で出来なければ、
・自分が納得出来るまで、その技法を練習する
・演技の流れを損なわれない代替技法を探す
・セリフやミスディレクションでカバーする
などを考えます。
(cf. 「Can you keep a secret?」「マット・シューリエンのアドバイス」マジェイアの魔法都市案内より)
フレンチドロップの「週刊スペルバウンド 608号」に神戸のマジシャン、バーディーさんの言葉が書いてあったのですが、私の目指したい方向と似ていました。
シンプルに「上手くなりたい」という気持ちよりも「不思議がられたい」わけです
上手いマジシャンだな、とか言われたくないわけで、魔法たりえたい
Birdie
また、「なぜマジックを演じるのか」で触れているように「観客と一緒に楽しい時間を過ごす」ことも目指しています。
最後に
ミラビリアvol.1にて、小野坂東氏は「マジックに正解があるわけではない」と言っています。他の芸でもそうですよね。
私は上記を目指していますが、もちろんテクニック重視のマジックを目指す方がいても良いと思っています。
いろいろ書きましたが、他人は横目で見つつ、自分が満足できるマジックライフをエンジョイしましょう、ということです笑
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