不言実行という言葉がある。「言葉に表さず、黙って実行すること(1)」である。
これに対して有言実行は「行ったことは必ず実行すること、また、格別に言い立ててことを行うこと(2)」である。
では何か行動を起こす場合、どちらが良いのだろう。
自分の中の結論として、私的成功の習慣を身につけるには不言実行、公的成功の習慣を身につけるには有言実行だと思っている。
私的成功と公的成功
度々引用する7つの習慣では、習慣を大きく2つに分けている。第1, 2, 3の習慣は「私的成功の習慣」で、自分自身の内面を深く掘り下げ、安定化させる習慣である。対して第4, 5, 6の習慣は「公的成功の習慣」で、他人との関係修復に貢献する。第7の習慣はこれら6つの習慣を再新再生する習慣である。
また、「私的成功は公的成功に先立つ」。私的に安定しなければ他人に依存してしまうからである。成功には順序がある。
不言実行と有言実行も、この2つで使い分けられるのではないかと思ってきた。
早起きの習慣化
最近身についた習慣に「早起き」がある。私は朝が苦手で、仕事以外は寝ていたい派だった。
しかし、娘たちは休日でも容赦なくw 7時前後に起きるため、休めていない日々が続いた。そのまま月曜日に突入し、週明けはいつも疲労感が溜まっていた。
ある日、たまたま土日に幼稚園の行事があり、土日共に平日並みに早起きしたところ、月曜日の疲労感が軽減していることに気がついた。複数の本でも「起床時間の固定化」を勧めていたのもあり、休日も平日と同じように起床してみたところ、以前より楽に過ごせている。同じように起床すると夜は眠くなるため、夜ふかしも少なくなった。
休日に早起きしていると、たまに「すごいですね」と言われることもあるのだが、なんてことはない。すごいわけでもなんでも無く、単純にその方が体が楽だからである^^;
この習慣を身につけるのに、周りに宣言はしていなかった。妻にはふとした時に伝えていたのだが、宣言して実行します!という「有言実行」ではなかった。
影響の輪と他人の評価
誰かに宣言せずに何かを身につけようとする時、全ての考えや行動は自分の影響の輪の中にあり、自己責任となる。失敗も成功も、どのように感じるのかも全て。
宣言してしまうとプレッシャーがかけられ、他人の評価に振り回される。自分としてはそれが嫌だった。
もちろん誰かと関わる事柄の場合は伝えるべきである。他人の目が入り、評価はシビアになる。セルフ・マネジメントがある程度身についていないと、協力して何かを達成することは難しい。
結論、私的成功の習慣を身につけるには不言実行、公的成功の習慣を身につけるには有言実行。
有言実行という言葉は、不言実行をもじって作られた言葉らしい(2)。そういう意味でも、基本は不言実行なのであろう。
もちろん、人によっては外からのプレッシャーがあったほうがやりやすい人もいる。自分が最も効果的に身につけられる方法で良い。
睡眠こそ最強の解決策である 単行本 – 2018/5/19
マシュー・ウォーカー (著), Matthew Walker (著)
起床時間の固定化が書いてあった本。
これを読むと「睡眠不足は恐い…」と思うようになります。
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